米国債券投資について

今回は、米国債券について紹介したいと思います。

目次

米国債券の状況について

現在アメリカはインフレ対策として利上げをしているタイミングです。債券の基本は下記のとおりとなっており、金利があがっていることから債券は下がっている状況です。

債券と金利の基本的な動き

  • 金利が上がると債券価格は下がる
  • 金利が下がると債券価格は上がる

下記は米国の20年国債金利の推移です。コロナ渦以降急激に利上げしていることが読み取れるかと思います。

multplより引用

アメリカの中央銀行(FRB)は2024年にも利下げする可能性が高いことから私もこの高金利下に債券投資妙味があると考えて米国債券ETFに投資をしました。ネット証券では個別債券の取り扱いが少なく、かつ流動性が低い(売却が簡単にできない)ことからETFを購入しました。そのうちの一つであるEDVのチャートが下記になります。

見ての通り急激な利上げにより暴落しており過去5年で見るとほぼ底値の状況です。

米国債券の投資理由

冒頭で説明したとおり、2024年2月現在においてはアメリカの金利は高止まりしている状況です。そのため、債券の価格は暴落傾向にありほぼ底値となっています。今後の利下げによる債券価格の上昇を見込んでキャピタルゲインを狙うために投資をしてみることとしました。

FRBは毎月発表される雇用統計やCPI等の情報をもとに景気の過熱感が薄まっていると判断できれば利下げを開始することになるのですが、現状では利下げは実施されていない状況で、2024年6月から利下げが開始されるのではないかと言われています。

利下げされるまで保有を続ける方針です。

債券の年限と逆イールド

債券には償還までの年限により短期・中期・長期債券等に分かれています。

基本的には長期債の方が金利が長くなります。なぜなら、通常は債券の利回りは年限が長くなるほど返済リスクが高くなるからです。将来の経済等が不確実で見通せない分、長期の方は高い利回りを求めます。そのため2年債よりも3年債、3年債よりも10年債、10年債よりも30年債の方が利回りは高くなります。

長期債利回りが短期債利回りよりも低くなることがあり、これを逆イールドといいます。

この逆イールド値は長期債利回りから短期債利回りを引いて算出され、マイナスとなる場合は逆イールド状態ということになります。

2024年2月現在は、逆イールド状態となっております。(2022年3月から継続して逆イールド状態)

逆イールドとなる理由

短期金利は、米連邦準備理事会(FRB)の政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の影響を受ける一方で、長期金利は政策金利だけでなく長期の景気見通しの影響も受けるます。

FRBは、2022年3月にゼロ金利を解除した後、急ピッチで利上げし5.0%以上もの金利上昇をしています。この利上げに影響を受け短期金利は急騰しました。一方、長期金利は景気見通しの影響も受けるため金利急上昇による景気の減速観測が強まり金利上昇が抑えらている状況です。

 一般的に逆イールドは「景気後退のシグナル」と言われています。一般的にFRBが金融引き締めに動くことで景気が冷え込むことが多いためです。過去を振り返ると逆イールドは実際の景気後退前に発生しています。例えば、2000年代初頭のITバブル崩壊やリーマン・ショックの前にも逆イールドとなっていました。

債券の価格変動性

冒頭で、金利が変動すると債券価格も変動することを説明しました。

同じように利回りが変化しても、それによりどの程度債券価格が変動するかは年限等の条件により全く異なります。

例えば、利回りが0.2%低下した場合、国債Aは10円債券価格が上がったのに、国債Bでは5円しか債券価格が上がらなかったといった変化の違いです。

では、短期と長期債でどちらが価格変動性が高いのでしょうか。一般的には下記のとおりとなっています。

  • 「クーポンが同じ場合、一定の利回り変化に対する債券価格の変動幅は、より残存期間が長い債券の方が大きい」
  • 「クーポンが同じ場合、一定の価格変化に対する利回りの変化幅は、より残存期間が短い債券の方が大きい」

債券の価格変動性の投資への応用

債券の変動性の違いを投資に応用することができます。

今後、急激な利上げからの利下げを期待し多くの債券価格上昇を狙うという状況ですので、利回りの変化に対する債券価格の変動幅が大きくなる残存期間が長い債券に投資するのが有効ということになります。

私は上記のように考え、米国債の残存期間が長い債券に投資をするETFを購入しました。

具体的には、EVDとTMFという商品です。

どちらも残存期間が20年超の長期債券に投資をするものです。

EDV 銘柄 – バンガード超長期米国債ETF 投資信託(ファンド)情報 – Bloomberg Markets

TMF 銘柄 – ディレクション・デイリー20年超国債ブル3 投資信託(ファンド)情報 – Bloomberg Markets

これらの商品の説明については別途投稿したいと思います!なお、個別債券は流動性が低いことから仮に債券価格が上昇したとしてもすぐに売却できない恐れがあるためETFを投資対象としました。

今回の記事はここまでとさせていただきます!

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